「おはよう」「手を挙げて」などと声をかけながら子どもたちの安全を見守っている宇津上さん=武雄市武雄町

 武雄市武雄町の理容業宇津上慶子さん(76)が、40年以上にわたって武雄小の子どもたちの登校時の交通安全見守りを続けている。自宅前で事故に遭いそうになった小学生を見たのがきっかけで、交通量の多い三差路に立って横断を助ける。「下向いているけど元気かな」と、子どもたちの様子にも気を配る。

 夫の利男さん(75)と営む理髪店兼自宅は武雄小のすぐ近くで、見通しが悪く交通量の多い三差路に面している。四十数年前から登校時の見守りを始め交通指導員や交通推進委員になった。制服を着て旗を持ち、安全を確認して道路を渡らせる。

 今は5のつく日など月の半分ぐらい三差路に立つ。午前7時から約1時間、「おはよう」「気をつけて」などと声を掛ける。子どもたちだけでなく、ドライバーにもおなじみの姿で、あいさつしていく人も多い。

 「おかげさまで無事故です」と慶子さん。「卒業した中高生や大人まで、町で『おばちゃん』と声を掛けてくることがうれしい」と笑う。

 子どもの様子も気にかかる。「おはよう」と声を掛けても返事をしない子もいるが、「したくなかったらせんでもいいよ」と送り出す。言葉が出なくても“タッチ”で応えてくれる子にホッとする。「子どもに合わせてあげないとね」とまなざしは優しい。

 10月には武雄小から「たけおっ子見守り隊」の一員に任命された。慶子さんは「元気なうちは立ち続け、子どもたちを事故から守りたい」と気持ちを新たにしている。

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