窯元ツーリズムで協力して焼き物ファンをもてなす岡本作礼さん(右から2番目)と「作礼かあちゃんず」のメンバー=唐津市厳木町の平之分校

 唐津焼の窯元を巡る「唐津窯元ツーリズム」が25、26の両日、唐津市内である。毎年大勢の焼き物ファンが訪れるこの機会を地域づくりに生かそうと、参加する20窯元では地域住民と一緒に来場者をもてなす取り組みが広がり、好評だ。地域の伝統工芸とその作家、一般住民の手弁当の取り組みが、過疎地振興に一役買っている。

ツーリズムは「唐津への小旅行」をテーマに、来場者が市内に点在するギャラリーや窯元を回る。作家と交流したり製作現場を見学したりでき、昨年は約5千人が来場した。

 イベント関係者が「一つの成功例」と話すのが、浜玉町鳥巣地区の「鳥巣窯」と住民が開く「とりすまつり」だ。会場では岸田匡啓(まさひろ)さん(33)の新作展に加え、地元産農作物の直売や餅つき、多肉植物の寄せ植え体験教室などを催す。例年約200人が来場する。

 「鳥巣にこれだけの人が集まることはそうない」と話すのは、同地区出身で、まつりを手伝う岩橋友美(ともみ)さん(44)。「自分も何か手伝えないか」と協力を申し出る住民が年々増え、今ではこの日に合わせて野菜を作る地元農家もいる。

 厳木町平之地区の作礼窯も昨年から、地域婦人会「作礼かあちゃんず」が作る料理を窯の器に盛って振る舞っている。かあちゃんず代表の秀島俊江さん(65)は「過疎化が進む地区に、観光客の姿があるのがうれしい」と笑顔。同窯元の岡本作礼さん(60)も「個人作業の多い焼き物作家が、地域の一員として活動できる貴重な場」と話す。

 ツーリズムを企画する唐津観光協会の担当者は、窯元と地域の協力について「唐津焼の普及と観光の面で相乗効果が生まれている」と話す。

 ツーリズムについての問い合わせは同協会、電話0955(74)3355。

【参加窯元一覧】

赤水窯、あや窯、佳津窯、唐津白汀窯、喜多窯、健太郎窯、作礼窯、時空窯、曹源窯、鎮西窯、東風窯、殿山窯、鳥巣窯、中里太郎右衛門陶房、中野陶痴窯、坊中窯、三藤窯、由起子窯、隆太窯、龍福寺窯

【参加販売店一覧】

大杉皿屋窯、唐津焼協同組合、GALLARY一番館、佐志山窯直売所、松円寺窯直売所、草伝社、西ノ門館

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