紅葉の始まった万寿寺の境内

紅葉の始まった万寿寺の境内

 お不動さんの名で親しまれている水上山万寿寺は1130年、善住和尚により創建された。当初は天台宗の寺院だったが、1240年に臨済宗に改宗。江戸時代には広大な敷地内に万寿寺を守るための八つの寺が点在し、その中の一つは昭和初期まで残っていた。

 一昔前まで山全体に松が植えられ、中国の墨絵のような景観だったが、近年は紅葉の隠れた名所として注目を集めている。六、七十年ほど前から先々代の住職が境内にイチョウやモミジを植え始めた。イロハモミジやヒモミジが大きくなり、種が落ちて芽が出る。「みなさん、こぼれ種から出た芽を持ち帰って自宅の庭に植えて楽しまれていますよ」と、住職の田代晴耕さん。残った芽が育ち、年月を経て見事な景観をつくり出していく。

 見頃は11月中旬から12月の始めごろまで。寒暖差の大きい日が続くと、モミジの色が一層鮮やかになるようだ。パワースポットとしても知られ、紅葉の季節はカメラ片手に訪れる人も多い。(地域リポーター・富崎喜代美=佐賀市)

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