TPPなどの動向を注視するよう指示する山口祥義知事(左)=佐賀県庁

 環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国が新協定に大筋合意したのを受け、佐賀県は17日、対策本部会議を開いた。日本と欧州連合(EU)が大筋合意している経済連携協定(EPA)も含め、発効による県内の農業や経済活動への影響を把握することを確認した。

 石橋正彦産業労働部長は、日本が共同議長を務めた9日のTPP閣僚会合の内容を報告。著作権の保護期間など20項目が凍結対象になった一方、農林水産物の関税の撤廃・引き下げは変更がないことを説明し、「修正が生じる可能性もあり、今後も動向を注視する必要がある」と強調した。

 御厨秀樹農林水産部長は、麦について価格に上乗せして実質的に関税となっている「マークアップ」が段階的に削減されるTPPの合意内容を挙げ、「国が差益を生産対策に充てているが、その財源を今後どうするのかを生産者は心配している」と指摘した。

 国がまとめた日欧EPAの農林水産物への影響も報告され、牛肉や豚肉、牛乳・乳製品が関税引き下げによって長期的に価格の下落などが懸念されることが示された。

 山口祥義知事は「引き続き情報提供に努め、関係者に寄り添って声に耳を傾けてほしい。国の予算も含めて動向を見極めながらしっかり訴えや対策の活用をしていかなければならない」と述べた。

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