漏水が確認されているタクア内の室内プール=多久市北多久町

 多久市が約18億円を投じて改修し公設民営で再生計画を進める温泉保養宿泊施設「タクア」(旧ゆうらく、北多久町)の地下機械室で漏水が発覚し、補修工事のため開業が来年5月以降に延期されることが17日分かった。宴会場など一部を12月に、施設全体の本格開業を来年2月に予定していた。運営会社側は市に対し工事期間中の補償を求める一方、開業時期は明言しておらず、施設の営業が不透明な状況になっている。

■市、4月まで補修工事

 横尾俊彦市長が記者会見で明らかにした。横尾市長は「公設民営では、施設の根幹部分の欠陥を補修するのは市側の役割」として補修工事を始めた。工期は来年4月27日までで約1億4900万円かける。既存の改修予算を超過するため、12月議会に約3900万円の補正予算案を提出する。

 市の説明によると、運営するタクア関係者が8月24日、機械室の天井に約40センチ幅のしみを見つけ施工業者に連絡、市側も漏水を把握した。12月の一部開業に向け10月1日に市から同社への引き渡しが決まっていたため、「漏水対策は引き続き市が対応」と引き渡し書に明記した。

 10月10日には漏水が原因とみられる火災報知器の誤作動も起き、同社は「施設運営上支障がある」として本格的な止水工事を要求した。11月に入り新採職員約20人を待機させ、12月以降の宴会予約三十数件約2千人分をキャンセルした。

 市によると、6月上旬の通水試験で異常はなかった。ただ、漏水確認後、昨年9月に始まった改修工事で、施工業者が旧ゆうらく時代の漏水対策跡を天井に見つけていたが、市側に伝わらず、対応が後手に回る要因となったことも判明した。市は業者と2週間に1回、工程会議を開いていた。

 タクア側は開業時期について「今は未定」と市に伝えている。15日の両者の協議でタクア側は契約の10年間運営に関し、「市の支援があれば確約できる」と答えたという。市側は「経営面を市が支援するのは難しい」としている。

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