有田焼の売り上げが下がっていることを説明する藤本浩輔社長=小城市の小城高

 有田町で有田焼を製造し販売する藤巻製陶社長の藤本浩輔さん(38)は有田焼の売り上げが落ち込む中、海外のデザイナーと器を共同製作するプロジェクトに参加し、海外の展示会に出品するなど海外を意識した挑戦を続ける。「自分の中に核となるものを持って仕事に取り組むことが大事」と語った。

 中東ドバイへの商談に同行した際、インド人男性から「大学に行ったのになぜ厳しい仕事に就いているのか。僕らと一緒だ」と言われた。身分で職業が定められている「カースト制度」と重なって見えたという。藤本さんは焼き物の世界に入った明確な理由が見当たらず、帰りの飛行機で自問自答を続けた。

 そんな折、デンマークから「11角形の器を作って」と受注が入った。当時、有田焼の型は手作りで難題だったが窯業大学校の3Dプリンターを使って製作に乗り出した。試行錯誤の末、半年かけて完成。先方から「エクセレント!」の言葉が返ってきた。他の海外メーカーも挑戦したが完成させたのは藤本さんたちだけで、「世界中に驚きを与えられる仕事をしている」と自覚したという。

 受講した塩谷拓海さん(16)は「世界の中で活躍する人の考え方を聞けて、物の見方の幅が広がった」と関心を寄せた。

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