希望の党の玉木雄一郎代表が、幹事長に古川元久衆院議員を充てるなど執行部の骨格を固めた。小池百合子東京都知事は代表辞任を表明、同党は玉木氏の下で新たなスタートを切る。野党各党の指導体制が整ったことで、今後は、国会対応や2019年の参院選に向けてどう連携していくかが焦点となる。

 野党第1党である立憲民主党の枝野幸男代表が「永田町の数合わせとは距離を置く」としていることから当面、党単位の合流は行わない方向だ。

 各党、会派がバラバラでも国会での共闘は可能だ。しかし、国政選挙で何人も候補者を擁立していては与党を利することは過去の選挙結果を見れば明らかだ。「永田町の数合わせ」ではない協力構築に向け知恵を絞らなければならない。

 自民、公明両党は衆院で、参院が否決した法案を再可決できる定数の3分の2に当たる310議席以上を維持。参院でも、昨年の参院選で、自民党単独で過半数の122議席以上を占めている。憲法改正を巡っては衆院では与党だけで、参院では前向きな勢力を加えれば発議可能な状態だ。

 自民党はその「数の力」を背景に、「与党2、野党8」としてきた与野党の質問時間割合を見直して野党分を削減しようとしている。そんな数の横暴を許さないために野党は共闘が必要だが、課題は大きい。

 それは野党各党の衆参両院での勢力がアンバランスなことだ。立憲民主党は衆院で54議席と第1党だが、参院は福山哲郎幹事長1議席だ。第2党の希望も衆院では50議席を擁するが、参院では3議席にすぎない。

 逆なのは民進党で、参院で47議席と最大だが、衆院では党籍を持つ議員が無所属の会を立ち上げているが13議席。民進党による希望の党への拙速な「合流」が分裂を生んだ結果、衆参で第1党が食い違う「ねじれ」状態にあるのだ。

 参院中心の民進党の国対委員長に衆院議員の平野博文元官房長官が就くなど衆院中心の立憲民主党や希望の党との意思疎通を図るための工夫もなされている。

 より難しいのは選挙対策で、再来年の参院選が焦点だ。できるだけ一つの政党になっていくことが望ましいが、拙速な「数合わせ」が国民の支持を失わせた失敗を教訓にするならばまず、国会での共闘を深めるべきだ。

 学校法人「加計学園」や子育て支援など協力できるテーマでは合同チームをつくり、追及、質問を効率的に行えばいい。マイナス面をプラスに転ずる工夫が必要だ。

 来年の通常国会で信頼を構築できた政党は、参院選を「プレ衆院選」として閣外協力も含めて連立政権を想定、32ある改選1人区での候補者一本化と改選2人以上の複数区でも候補者の絞り込みを行うべきだ。

 過去、何度も浮上しては実現しなかった比例代表での統一名簿づくりも研究を始めた方がいい。連立政権を前提にした政党連合の試みである。その積み重ねの中で政策が一致するなら合流すればいい。その先に衆院選対応があるだろう。

 小選挙区制が促すのは、実は二大政党化ではなく「二大政党連合化」だ。二大政党はその一形態である。野党を経験した自公両党も政党連合だ。野党は固定観念から脱してライバルの自公両党に学ぶべきだ。(共同通信・柿崎明二)

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