Q.“憲法改正”が最近ニュースで話題になっているけど、結局私たちの生活に何か影響がある話なの?

A.確かに、“憲法は一番上のルール”というイメージをお持ちの方は多いと思いますが、他方で自分たちの生活にどんな意味を持っているのか考えてみると、よく分からないと言われる方がほとんどだと思います。

 まず一番誤解されているであろうことは「憲法」は「法律」の一種ではないということです。

 「法律」は“私たち国民が守らなくてはいけないもの、そして違反すると処罰されることもあるもの”です。これに対し「憲法」は“私たち国民の権利・自由を守るために国家(公務員など)が守らなくてはならないもの”です。つまり法律と憲法は、向いている方向が逆で、果たす役割が全く違うのです。

 このように私たち国民は原則として憲法の定めるルールを直接守るべき立場にはありません。しかし、他方で「憲法」で定めたルールに従って作られた「法律」を守るべき立場にはあります。つまり「憲法」で定められたルールに従って国家(公務員など)が作った「法律」を守って生活しなければならないという意味で、実は「憲法」は私たち国民の生活に大きな意味を持っています。

 ただ日本の憲法は変更が簡単にできないようになっています。時代の移り変わりにより憲法に求められるものが変わってきても憲法自体は変更せず、その文面の解釈によって対応してきたのが、これまでの日本の憲法の歴史です。

 時代の変遷に迅速に対応できないかもしれないというデメリットよりも、時の権力が憲法を自分に都合のいいように書き換える危険性を低くするというメリットをとった形になっています。

 その「憲法」を変更するという話が“憲法改正”。私たち国民の生活に大きな影響を与えるからこそ、これだけ話題になっているのです。難しそうだなと敬遠せずに、ぜひとも“憲法改正”の議論に積極的に向き合い、自分たちの生活に関わることだととらえて考えてみてください。(弁護士 川島雄輔・唐津市)

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