佐賀新聞社が実施した県民世論調査で、佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関し、「反対」が37・6%に上り、「賛成」の25・5%を上回った。昨年末から国内外で墜落事故やトラブルが相次ぎ、事故率も上昇しており、安全性への懸念が反対を押し上げた。

 前回調査で賛否は拮抗していたが、反対が4・9ポイント増え、賛成は4・3ポイント減り、賛否の差は12・1ポイントに拡大した。「どちらともいえない」36・4%、「分からない」0・5%だった。反対する理由(二つまで回答)では、「安全性や騒音が不安」が39・1%と選択肢の中で突出した。

 昨年12月に沖縄県名護市沿岸部で大破事故があって以降、8月にオーストラリア、9月にはシリアで相次いで墜落、大分と新石垣の両空港では緊急着陸している。相次ぐ事故やトラブルで、県民に安全性への不安が広がった形になった。

 ほかの反対理由は、「将来的に米軍利用の懸念がある」16・2%、「テロの攻撃対象になる」11・1%、「農漁業やバルーンに影響」10・5%だった。

 賛成理由では、最も多い「地域活性化」が前回より4・0ポイント減り19・5%、「防衛力強化」も14・5%と5・2ポイント下がった。10月の衆院選で与党側は、緊迫化する北朝鮮情勢への対応を大きく掲げたが、配備計画の地域への貢献度も含めて、県民には必要性の十分な説明が行き届いていない状況が読み取れる。

 年代別では、10代と40代以上で反対が多く、20、30代は賛成が上回った。男女別の傾向は前回と同じで、男性の4割近くが賛成する一方で、女性は4割以上が反対し多数派だった。職業別では、農林漁業と団体職員は賛成が多く、商工業・自営は賛否が拮抗、会社員、公務員、専業主婦、学生などは反対が上回った。

 地域別では、11市郡で反対が多く、賛成多数は5市郡だった。佐賀空港がある佐賀市では反対が4割以上を占め、賛成との差は20ポイント以上あった。支持政党別では、自民、維新支持層で賛成が上回ったが、ほかは全て反対が多数だった。

 調査結果について山口祥義知事は「事故が多いのはそれだけ厳しい訓練をしているのかもしれない」とした上で「国からしっかり説明を聞いた上で、県としてコメントしていく」と述べるにとどめた。

 県民世論調査は11月3~5日に実施、619人から回答を得た。

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