佐賀新聞社は、県政運営や暮らしに関する第26回県民世論調査を実施した。山口祥義知事の県政運営について、前回を1・5ポイント上回る71・6%が評価し、知事就任以降2年連続で上昇した。比較可能な2005年以降の調査では、前知事の古川康氏が3期目最終年になる14年の73・9%に次ぐ高い数字になる。評価しない割合は24・1%で、前回より1・9ポイント上がった。

 山口知事を「評価する」は14・9%で前回より1・6ポイント増え、「どちらかといえば評価する」は56・7%と0・1ポイント減のほぼ横ばいだった。「どちらかといえば評価しない」は0・6ポイント増の19・4%、「全く評価しない」も1・3ポイント上昇し4・7%だった。「分からない」は4・3%で3・5ポイント減り、就任3年で1期目の評価が明確になってきている格好だ。

 評価する理由では、3年連続で「行動力がある」が最も高く29・6%、次いで「親しみが持てる」29・1%、「決断力とリーダーシップ」15・1%だった。フットワークの軽さや人柄が好印象を得ている。

 評価しない理由で最も高いのは「佐賀空港へのオスプレイ配備計画への対応」で前回を5・6ポイント上回る27・5%、「原発問題対応」も19・5%で2・7ポイント高くなった。「決断力とリーダーシップ」が20・1%だった。国策を巡る対応が、知事の評価に影響を及ぼした形だ。

 力を入れてほしい分野(複数回答)は、「医療・福祉」が36・5%(前回比7・8ポイント減)で6年連続で最も多かった。「企業誘致・産業」26・2%(同2・8ポイント減)、「少子化対策」24・9%(1・9ポイント増)、「景気・雇用」22・6%(5・4ポイント減)と続いた。

 

■決断力問われる最終年

 間もなく就任丸3年となる山口祥義知事は支持を伸ばし、2年連続で7割超の高い評価を得た。この1年で大きな成果があったわけではないが、目立った失政もない。県民の誇りを醸成する取り組みに熱心で、イベントなどで露出も多く、親近感が好評価につながっているようだ。

 評価する理由から見れば、施策自体に対する期待感が大きいとは言えない。知事自身も“山口カラー”は「芽が出始めたところ」と分析する。少子高齢化や若者の人材流出など足元の課題に対応し、ものづくりを中心とした「潜在力」を引き出していく取り組みを、さらに充実させていくことが必要だろう。

 決断力とリーダーシップは評価が割れた。賛否が二分されている玄海原発の再稼働やオスプレイの佐賀空港配備計画といった国策課題への対応と連動しており、評価しない理由の上位に二つの対応が挙がっている。どのような判断をしても、結果に対し不満が残ることも確かだ。

 配備計画をはじめ難題を抱えながら1期目の最終年を迎える。判断に向けて現場の声を聞くプロセスを重視する姿勢を続けるとともに、国追従でなく対等に物を言える手腕が問われている。

 

■調査方法 11月3~5日の3日間、電話で実施。対象者は18歳以上の県内有権者数を市町別に比例配分し、男女、年代もそれにならった。RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式によって、コンピューターで無作為に発生させた番号サンプルに電話をかけ、応答なしや対象外などを除き、619人から有効回答を得た。

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