駅周辺整備が動き出した鳥栖駅=鳥栖市

 任期満了に伴う鳥栖市議選が12日告示、19日投開票される。目立った争点はないが、鳥栖駅周辺整備、市庁舎建て替えなど50年に一度とも評される大型事業が同時に進み始めた重要な節目を迎え、次代のまちづくりに向けた論戦の盛り上がりが期待される。

 30年来の課題とされる駅周辺整備は市がJR九州と「橋上駅」で合意し、10月末、連携協定を結んだ。完成は約10年後とされているが、市議の一人は「市民ももっと早くと待望している。交通の要衝という立地に恵まれて、元々、市も市議会ものんびりしている。選挙戦で市政のスピードアップを訴えたい」と力を込める。

 一方、橋上駅では東口に改札は設置されないため、別の市議は「橋上駅の見直しと東口設置」を公約に掲げる。これに対し市は「橋上駅はJR側と信頼関係を築きながらやっと合意したもの。これを覆すとなれば駅周辺整備は空中分解する」と警戒を強める。また市内の40代男性は「現地保存が困難とされた現駅舎の取り扱いについても、どういう形で活用するのか市議選で論議してほしい」と要望する。

 鳥栖市を含む2市3町のごみを処理する次期施設を巡っては、宝満川を挟んですぐ南に隣接する福岡県久留米市の一部住民から反対の声が上がっている。50代男性は「予定通り2023年度までに完成できなければごみの持って行き場がなくなる」と行方を心配している。議会としても対応を求められそうだ。

 人口増に伴う待機児童問題では私立の保育園が今春3園開所したものの、潜在的待機児童は100人を超えている。ある市議は「公立保育所には定員の空きがあるが、保育士が集まらないため入所を断り続けている」と指摘し、「保育士の待遇を改善して採用を増やすべき」と主張する。

 再来年3月には橋本市政3期目の任期満了も控える中、定数22を巡り現職20人、新人7人の計27人が立候補の意思を表明している。30代の主婦は「大型事業が進み出したと言われても、全体像がさっぱり分からない。待機児童対策や子育て支援などソフト面も合わせてどんな町にしたいのか、それぞれの候補者も考えを示してほしい」と政策論議を期待する。

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