「小池路線」を巡る玉木、大串両氏の立場

 希望の党の共同代表選は玉木雄一郎(48)、大串博志(52)の両衆院議員による一騎打ちの構図となった。2人は若さを前面に打ち出し、党の清新さをアピールするが、小池百合子代表が衆院選前に「踏み絵」を迫った憲法改正や安全保障関連法を巡り路線対立が顕在化。党内には「排除の論理」が尾を引き、分裂の火種がくすぶる。選挙後に党内をまとめることができるか手腕も問われることになりそうだ。

 「(安保法廃止は)現実的ではない」。玉木氏が8日の立候補者共同記者会見で、安保法を容認する立場を明らかにすると、大串氏は「容認しないと明確に申し上げたい」と主張し、安保法の是非に関する両者の立場の違いが鮮明となった。

 改憲を巡っても、玉木氏は9条を含めた議論を進める考えなのに対し、大串氏は9条改正を「不要」との立場を訴える。与党側から「同じ党の代表を決める選挙とは思えない」(自民幹部)と冷ややかな声が漏れる。

 共同代表は、国政と距離を置く方針を示した小池氏に代わり、党務や国会対応の取りまとめ役となる。玉木、大串両氏には、保守二大政党制を目指す「小池路線」に対する濃淡がちらつく。

 玉木氏は、結党メンバーに加わった細野豪志元環境相や長島昭久元防衛副大臣らの支持を受け、同メンバーの一人である行田邦子参院議員も推薦人に名を連ねた。行田氏は玉木氏支援を小池氏から了承を得ているという。玉木陣営の一人は「民進党の政策を継続する連中とはやっていけない」と述べ、小池氏の主張を尊重する姿勢を示す。

 一方、大串氏を支援するのは、衆院選前に、事実上の改憲や安保法容認を迫る「政策協定書」への署名を強いられたことに不満を持つ議員が多い。中堅議員は「代表選の最大の目的は『脱小池』だ」と息巻く。大串氏は野党連携についても「無所属の会や立憲民主党と統一会派を目指す」と明言する。

 玉木氏は会見で、大串氏との相違点を問われ「ニュアンスの差くらいだ」と強調。隣に座った大串氏も「同じような感覚を持っている」と足並みをそろえたが、両者の対立が激化すれば「党分裂に発展しかねない」(党関係者)との危機感が根強い。

 党幹部はこう警鐘を鳴らす。「旧民主党時代からのお家芸を引き継いだら、この党は終わりだ」【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加