人命救助で感謝状が贈られた井本安芳さん(左)と井本齊さん=唐津海上保安部

 唐津市肥前町の京泊漁港で漁業を営む「2人の井本さん」が、海へ落ちた50代女性を助け、唐津海上保安部から感謝状を受け取った。夜明け前の暗い海、かすかな声を頼りに女性を探し出した2人を、同海保は「素晴らしい対応が命をつなぎ止めた」とたたえた。

 救助したのは同漁港周辺に住む、安芳さん(66)と齊(ひとし)さん(69)。10月16日午前5時ごろ、同漁港で釣りをしていた久留米市の女性が足を踏み外して海へ転落。安芳さん家族が約30メートル沖に浮かぶ女性を見つた。小型漁船を持つ齊さんの協力を得て救助した。2人とも名字は「井本」だが、兄弟や親戚ではないという。

 発見現場から安芳さん宅までは約300メートル離れているが、「風に乗って声が届いたとやろう」と安芳さん。辺りに街灯はなく、懐中電灯の明かりと「助けて」の声をたどった。「引き上げようとつかんだ瞬間、生きているのが分かってほっとした」と2人。女性は命に別状はなく、次の日には回復したという。

 唐津海保担当者は「水温が低く発見が遅れれば命の危険もあった。素早い救助で本当にありがたい」と話した。

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