パシフィックカップと日本選手権の2冠達成を、チームのクルーと喜ぶ上田諭選手(右から3人目)=佐賀市の嘉瀬川河川敷付近

 5日に閉幕した佐賀インターナショナルバルーンフェスタの競技部門で、佐賀市の上田諭選手(30)がパシフィックカップと日本選手権で2冠を達成した。世界選手権で日本代表に選ばれながらも、頂点に届かずにいた上田選手。悲願のカップに安堵の表情を浮かべながら、支えてくれたクルーと喜びを分かち合った。

 大会初日の1タスク目。自身で選択したゴールにマーカーを投下する競技でただ一人、満点を獲得して勢いに乗った。「初日から神がかっていた」と振り返る通り、最後まで有力選手を寄せ付けない強さだった。

 大空に憧れていた高校時代、テレビで放映された佐賀バルーンフェスタに見入った。佐賀大学に進学して熱気球部に入り、2008年1月にライセンスを取得。翌年の大学4年のとき、新人賞の「ルーキーオブザイヤー」を獲得した。

 社会福祉法人「はる」に勤務しながら、日本ランキングの上位に名を連ねてきた。佐賀市で昨年に開かれた熱気球世界選手権では日本代表にも選ばれ、13位と健闘。それでも「大舞台で結果を出せない自分に、もどかしさを感じていた」。

 精神面を強化しようと、前日の準備から試合当日のすごし方まで日々のルーティンを徹底し、「普段通り」を心がけた。「平常心で、いかに失敗を減らすかを考えた」

 今大会ではクルーの支えも心強く、プレッシャーを前向きな気持ちに変えることができた。「大会前からわくわくしていた。5日間、大舞台を楽しめた」

 来年8月にオーストリアで開かれる世界選手権の「表彰台が目標」と次を見据える。「日本のパイロットたちと一緒に、バルーンのスカイスポーツとしての魅力をどんどん発信していきたい」と意気込む。

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