「研究者って、すごいですねぇ」。佐賀県立図書館の司書、中島崇子(たかこ)さん(44)は感心する。今年3月から、全目録が検索できるようになった古文書データベース◆海外からもアクセスがあり、欧州在住の日本人が、江藤新平の書簡の閲覧にわざわざ訪れたこともあったという。古文書が検索できる図書館は全国でも少なく、文献数は13万点と豊富◆来年が明治維新150年でもあり、幕末維新期に活躍した佐賀人の資料を探す人が増えた。閲覧は書簡や日記、花押(かおう)などにも及ぶ。「県外の人も泊まりがけで来て、館にこもりっきり。観光しなくていいのかなと心配するほど熱心」と中島さん。県内の基幹図書館として果たす役割は大きい◆ウェブ版の「佐賀の昔話」を公開しているのも、郷土の遺産を広く伝えていく試みだ。子どもたちにも親しみやすい動画と語り付きで、100編を紹介。昔は祖父母が語り聞かせていたが、今は語れる人も減った。ネットで手軽に触れることで、長く後世に残し、ふるさとへの愛情も育まれてほしいとの願いがこもる。既に5万5千回が再生された◆同館司書の横尾三津子さん(43)は「図書館には宝がたくさん眠ってます」と教えてくれた。ただ本を借りるだけにとどまらない多くの魅力がある。折しも「読書週間」。図書館のお宝を探してみませんか。(章)

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