ゴルフ外交の効能について、安倍首相の祖父、岸信介首相(当時)が説いている。「ゴルフをやるときにはかみしもを脱いで、冗談をいいながら回るでしょう」。だから、互いの理解を深めるのにうってつけ、というわけだ。今から60年前、大のゴルフ好きだったアイゼンハワー大統領と米国でラウンドしている◆実はこのゴルフ外交には、2度目があった。3年後、2人は日本で霞ヶ関カンツリー倶楽部をまわる予定だった。が、60年安保闘争のさなか。直前に東大生が亡くなり、日本側のキャンセルで幻に終わった。(『日本のゴルフ100年』久保田誠一著)◆かなわなかった計画を孫の手で、というわけではなかろうが、安倍首相がトランプ大統領を招くのも同じコースである。しかも、同伴はトランプ氏ご指名の松山英樹選手。「米大統領史上、最高のゴルファーの一人」と目されるトランプ氏だけに感激も大きかろう◆両国トップが親睦を深めるのは大いに結構だが、安倍首相の言葉を借りれば、日本は今「国難」に直面してもいる。北朝鮮の不穏な動きに「ゴルフをする場合か」の声も聞こえる◆ゴルフの格言に「ネバー・アップ、ネバー・イン」とある。届かなければ入らないという意味で、強気の攻めを指す。これが安倍首相の信条とか。ゴルフは人柄が出るというが、まさに。(史)

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