会場のアナウンスを手話通訳するスタッフ=佐賀市の嘉瀬川河川敷

 2017佐賀インターナショナルバルーンフェスタが開かれている佐賀市の嘉瀬川河川敷の会場には、競技の状況やイベントなどのアナウンスを手話通訳するお立ち台が設けられている。3人1チームで1つの台に立ち、耳が不自由な聴覚障害者に向けて、アナウンスの同時通訳をしたり、来場者からの質問に答えたりしている。運営本部の近くや臨時のバルーンさが駅にも2、3人の通訳者が常駐している。

 「ろうあ者はいませんか」。昨年の佐賀熱気球世界選手権。大会期間中に発生した爆破予告の騒動で、手話通訳者の時崎則子さん(65)は会場を駆け回った。放送席からのアナウンスで、観客が競技エリアへ誘導される中、時崎さんは「必死だった」と運営本部付近からバルーン佐賀駅まで、手話で呼びかけた。手話通訳の本部テントに戻ると、10人ほどのろうあ者が集まっていた。時崎さんは「緊急時にも手話通訳の必要性を感じた」と振り返る。

 開幕前、フェスタの手話通訳をする「佐賀県手話の会連絡協議会」の南里トミエ会長(73)は、集まった約40人のボランティアメンバーなどに向けて「バルーン会場は広いから、オーバーに表現するくらいで」と呼び掛けた。同会には約300人のメンバーが所属しているが、このうちボランティアとして50人ほどが参加している。「手話通訳者」以上の資格を持ったボランティアが、台上で通訳をこなす。南里会長は「バルーンは見た目もきれいだが、競技の中身が分かればもっと魅力が伝わるはず」と強調する。

 大会初日、時崎さんらボランティアは午前6時に会場に集まり、手話通訳の準備を始めた。「聴覚障害者も一般の観客と同じように、熱気球の感動を共有できるようにすることが仕事。安心してバルーン会場に足を運んでほしい」

 

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