仕事や学校に行かず、家族以外とほとんど交流がない「引きこもり」の人の支援拡充に向け、佐賀県は12日、拠点となる地域支援センター設置を検討していることを明らかにした。引きこもりの長期化や高齢化が問題になる中、県内の実態調査も実施し、多様なニーズに対応するきめ細やかな支援体制を整備する。

 引きこもりの人の支援に関しては現在、福祉や労働、教育など各分野の関係機関が相談を受け連携して対応しているが、専用の相談窓口はない。支援センターは全国に68カ所あるが佐賀県だけが未設置で、実態も把握できておらず、相談から自立までの一貫した支援体制の整備やニーズの掘り起こしなどが課題だった。

 県は本年度、先進県の調査や関係者に聞き取りをした。引きこもりに特化した支援センターでは、専門知識のあるコーディネーターを複数配置し、相談業務のほか関係機関との調整、普及啓発活動などを一元的に行っている。全国的には県直営や民間委託など運営形態はさまざまで、来年度中の設置も視野に在り方などの検討を進める。

 引きこもりの原因は多様で、特に40代以上では当事者だけでなく家族も相談を迷ったり隠したりするケースも多いとされる。実態調査では、地域に根ざして住民の状況を把握している民生・児童委員にアンケートし、状況や要因、課題、背景などを探る予定。

 12日の県議会文教厚生常任委員会で藤原俊之県健康福祉部長は「課題をしっかりと意識し、ワンストップの窓口として関係する支援機関との連携を図る中核となるよう進めていきたい」と述べた。

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