集まった寄付金で千代雀の酒蔵の壁面を応急措置をする建築関係者=小城市三日月町

瓦の落下を防ごうとひさしの部分に杉板を打ち込む建築関係者

 地域の歴史的建造物の利活用や保護に取り組むNPO法人「まちのつぎて」(江島文代表)は、佐賀市との境界にある小城市三日月町の旧酒造会社の酒蔵の壁面を緊急的に補修した。瓦や漆喰しっくいなど崩落の恐れがある箇所に杉板をはめこみ、風雨による劣化を避けるため組んでいた足場を撤去し「バルーン大会で訪れる観光客のため、少しでもロケーションを良くしたい」と江島代表は話している。

 緊急補修は、NPO法人への寄付金を元手に、活動に理解のある長崎県佐世保市の大工山下和也さんに依頼した。崩落の危険がある、酒蔵の「大正蔵」の南壁面のひさしや傷みの激しい漆喰の壁を杉板で補強した。

 旧酒造会社は嘉瀬川沿いにあり、バルーン会場と近いため、熱気球と酒蔵を被写体に入れた写真愛好家には人気のあるスポット。劣化を防ぐため設置していた足場を撤去することで「観光客に佐賀には素晴らしい風景があることを知ってほしい」と関係者は話している。

 NPO法人副理事長の川崎康広さんは「ヨーロッパでは、新築の建物よりも歴史ある建物の方が価値を高く評価されるのは常識」と語り、補修によって建物の延命に努め、自治体や大口寄付による全面改修まで引き続き寄付金を募るという。

 問い合わせはNPO法人「まちのつぎて」、電話0952(26)9404、メールアドレスmachinotsugite@gmail.com

このエントリーをはてなブックマークに追加