今年もハロウィーンの季節がやってきた。街中の飾り付けが、カボチャのお化けやランタンに変わり知らせてくれる。その起源は、スコットランドやアイルランドに住んでいた古代ケルト人による「サウィン(万霊節)」にたどりつく◆ケルト暦で正月は11月1日。1年が閉じる前夜、祖先の霊や親しかった死者を家に招き入れて、もてなし、静かに供養する。サウィンは、日本の大みそかとお盆を合わせたような行事といえばいいだろうか◆子どもたちが家々を回って「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ」と言うのは、「おもてなししないと私たちは悪霊となって人間に襲いかかる」という警句が含まれる。仮装の子どもたちは、比喩ではなく本当の死者なのである(鶴岡真弓著『ケルト 再生の思想』)◆それを19世紀、アイルランドなどからの移民が米国に広めた。ハロウィーンに欠かせないのがカボチャ。エッセイストでタレントの阿川佐和子さんは米国へ行った際、ハロウィーンパーティーで魔法使いに仮装した思い出を随筆に綴つづっている◆目の前に並んだカボチャを見て「身はどうするんだろう」と思っていたら、焼きたてのパンプキンパイが登場。思わず「これが本場か」と感激した。本番は31日だが、きょうあたり子どもたちの大きな掛け声が聞こえてくるかもしれない。(章)

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