唐津の金塊密輸事件で最初の公判となる山崎竹助被告(66)の裁判で佐賀地検は、密輸が3月と4月にも1回ずつ実行され、そのたびに中国側の共謀者が山崎被告に報酬を支払う取り決めがあったと主張した。

 冒頭陳述で検察側は、山崎被告と、摘発を免れて日本から逃亡したとされる中国人の男を「首謀者」と位置づけた。この2人や中国人の林〓山被告(43)らが昨年8月下旬ごろまでに密輸の実行を決め、指示を受けた船長の斎藤靖昭被告(50)が約1千万円で小型船を購入したと指摘した。

 斎藤被告ら5人が乗り込んだ小型船は今年5月29日、長崎県壱岐市を出港し、中国方面から金塊を積んできた船と東シナ海の公海上で接触。事前に林〓山被告が相手の船と連絡を取ったり、元中国国籍で通訳を担当した伊藤武被告(28)らが接触地点の緯度や経度を斎藤被告らに伝えるなどしたと説明した。

 摘発されなければ、金塊は車で福岡県内の民家に移した後、陸路で京都を経由して東京に運ぶ予定だったとした。3月下旬と4月中旬にも同様の方法で密輸し、1回につき約130万円を報酬として山崎被告に支払うことなどを中国側と取り決めていたとしている。

 一方、山崎被告の弁護側は「(事件前の)5月25日までには『協力できない』と告げており、共犯関係から離脱している」と無罪を主張した。別の被告の供述の信用性を争う方針で、検察側は伊藤被告らを証人尋問するとみられる。

 〓は「並」の上の点二つがない

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