佐賀県内の国公私立の小中高と特別支援学校が把握した2016年度のいじめ件数は556件(文科省速報値)で、前年度比104件増と大幅に上回った。特に小学校は1・4倍の268件に上り、過去最多となった。生徒児童1千人当たりの件数は14、15年度と全国最少が続いていたが、16年度は5・6件で2番目に少なかった。

 小学校以外の認知件数は中学校が200件(前年度177件)、高校87件(同81件)、特別支援学校1件(同2件)。ここ5年をみると、13年度までは高校、中学、小学の順に多かったが、14年度に小学、中学、高校の順に逆転した。以降は高校が13年度のピーク(134件)を超えないのに対し、小学、中学は増え続け、16年度はそろって200件を超えた。

 公立小学校は12年度に比べ9倍近く増えている。県教委は「いじめ認知の考え方が十分周知できておらず14、15年度と再調査した。その反省をもとに、早い段階、小さなものでも積極的に認知した」と分析し、「小学生は、中高生に比べ、いじめへの理解やコミュニケーション力が発達段階にある」と指摘した。

 公立校のいじめ内容は「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最多の62・1%。「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」の22・7%、「嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする」の11・0%が続いた。

 県教委は公立校のいじめ525件のうち、16年度末までに419件(79・8%)が解消されたと説明した。未解消106件のうち、今年9月末現在の状況は、解消が79件、解消に向けて取り組み中が12件、転校などが15件だった。

 暴力行為は公立校で141件(前年度比43件増)、私立校で10件(同2件減)。全体では中学で前年度の67件から121件と倍増しており、県教委は「感情をコントロールできず突発的なことが多い。未然防止や再発防止の支援も進めたい」としている。

 不登校は県内全体で前年度と比べ58人減の1324人。公立校は小学201人(前年度比12人減)、中学745人(同9人減)、高校263人(同11人減)。私立は中学4人(同8人減)、高校109人(同18人減)だった。

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