「佐賀の医学史を顕彰し、志の高さを未来へつなげていきたい」と話す佐賀医学史研究会会長の鍵山稔明さん=佐賀市鍋島

 医療関係者や歴史研究者が、幕末・維新期に大きな役割を果たした佐賀の医学史を顕彰しようと、2007年に発足した。日本近代医学の発展を先導した佐賀の医学者を紹介した「佐賀医人伝」を刊行するなど、精力的に活動している。

 発足前は個々の研究が多く、情報共有の場や資料集約の面に課題もあった。多角的な研究を展開しようと組織化した。会長の鍵山稔明さんは「研修会などで九州の他県を訪れた際、佐賀の医史跡の少なさを実感した」と振り返る。その思いから09年に「佐賀医史跡マップ」を発行した。

 「佐賀医人伝」は、発足10周年の今年2月に刊行した。伊東玄朴や相良知安ら126人を掲載し、全国に先駆けた予防医学としての種痘導入や、現在の医師国家試験につながる開業医免許制度の設立などを紹介している。

 現在は、県医療センター好生館創設180周年記念誌の編集に携わる。来年3月に開幕する「肥前さが幕末維新博覧会」に向けて、医学や薬学の視点から助言もしている。鍵山さんは「歴史を正しく顕彰し、先見性や志の高さを未来へつなげていく活動を続けていきたい」と話す。

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