画業とともに、後進の育成でも評価を受けている金子剛さん=佐賀市の自宅

 画家として長年追求する「具象の美」。大学生のころから取り組む家族の肖像で、所属する美術団体「東光会」の最高賞・文部科学大臣賞を受賞した。「目指していた賞だった。高い評価を受けてうれしい」

 鹿島市出身。佐賀大特設美術科で石本秀雄氏に学び、学生時代に佐賀美術協会の美協賞に輝いた。画家として人間の内面を投影する表現を模索するとともに、美術教師や美術団体の代表として後進を指導する。1988年の佐賀北高芸術コース設立に尽力し、国内外で活躍する画家を育てた。

 教え子には、緻密で世界観の大きなペン画が人気の池田学さんに加え、同じ東光会に所属し、日展特選などに輝いた田代利夫さんや岡本猛さんらがいて、刺激を受けている。

 百武兼行に久米桂一郎、岡田三郎助-。明治期の佐賀は近代洋画の先駆者を生んだ。「そんな勢いを今、感じている」と話す。池田さんらの世界的な活躍や、母校佐賀大学の美術館オープンを「佐賀から新しい芸術が生まれている」と捉えている。自らも「まだまだ、描きたい絵はいっぱいある」。制作創作意欲は増すばかりだ。

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