米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、県外移設を掲げる翁長雄志(おながたけし)知事を国が相手取った訴訟で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は12日、上告審判決を今月20日に言い渡すと決めた。国側全面勝訴の福岡高裁那覇支部判決を見直すのに必要な弁論を開かないため、県側敗訴が確定する見通し。

 翁長知事は「最高裁で弁論が開かれないことは極めて残念だ」と述べた。一方で「辺野古新基地は造らせない」とし、判決確定後も別の手段で対抗を続ける意向を表明した。今後、移設計画がスムーズに進むかどうかはなお不透明だ。

 移設先となる辺野古沿岸部の埋め立ては、翁長知事が2015年10月、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による承認を取り消した。国はこの処分を撤回するよう翁長知事に是正を指示したが従わなかったため、今年7月に提訴した。9月の那覇支部判決は、仲井真前知事の承認について「普天間飛行場の危険は深刻で、辺野古移設により全体として沖縄の負担が軽減される」と合理性を認めた。県は、環境への被害の大きさなどを挙げて取り消し処分の正当性を主張したが、判決は利益より不利益が大きいと退け、処分を違法と結論付けた。県側が上告していた。

 国と県は別の訴訟で3月にいったん和解し、双方はこの中で確定判決に従うことを確認した。

 翁長知事は12日、敗訴が確定した場合は速やかに取り消し処分の撤回に応じる考えを示した。《共同》

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