大型台風の影響で衆院選の「離島票」が運べず、23日に開票された唐津市。異例の“延長戦”となった2区最大の票田の行方は、投票を締め切ってから20時間以上経過してようやく大勢が判明した。大接戦だった2区の結果を待たされた有権者からは「台風は予期できたはず」「仕方ない」と対応のあり方への反応も分かれた。

 7島の投票箱が開票所の市文化体育館にそろったのは午前11時40分ごろ。開票作業は午後2時から、市職員ら219人で作業にあたった。

 公職選挙法では「開票は、すべての投票箱の送致を受けた日またはその翌日に行う」としている。一方で、他県では「結果を早く伝えたい」と離島の票を待たずに開票に取り掛かったケースもあった。

 唐津市選挙管理委員会の白津健二事務局長は「県にも相談したが、そろわないで始めたら『公選法に抵触する恐れがある』ということだった」と説明する。投票を1日早める選択肢もあったが、島民への周知や、選挙戦を最後まで見届けて投票したいという有権者の権利が絡んでくるという。

 23日の開票作業は「離島から投票箱が着き次第、実施する」とし、開始目標を午後2時にしていた。せめてこの時間を早めることができないか、関係者はやきもきしたが、「風も強く午前中が微妙な線だったので、午後2時で告示していた。それで集合してくるので早められない」と繰り上げることはしなかった。

 白津事務局長は「どういう形がベストなのか、今回を教訓としていろんなパターンで検討していく必要がある。ただ、対応が遅れたのは事実で、有権者には申し訳ない」と陳謝した。

 この日は一刻も早く結果を知ろうと開票所を訪れた人がいた。唐津市の重松二典さん(76)は「天気予報で台風が来るのは分かっていたはず。離島票の回収をもっと早く繰り上げられなかったのか」と疑問を呈した。市内の農業日芳保彦さん(71)は「気になったから農作業を切り上げて見にきた。安全を優先した市の対応は仕方ない」と理解を示した。

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