集まった陣営関係者に手を振り、事務所を後にする古川康さん(中央)=22日午後8時7分、武雄市武雄町の事務所

集まった支援者に感謝の言葉を述べる大串博志さん=22日午後11時45分、武雄市北方町の事務所

 22日に投開票された衆院選で佐賀2区は、台風の影響で大票田・唐津市の開票が23日に繰り延べされる異例の事態になった。選挙戦では、「選挙区で勝つ」を合言葉に地道に支持を広げた希望前職の大串博志さん(52)と、盤石の保守地盤で再選に挑んだ自民前職の古川康さん(59)が大接戦を展開し、共産新人の大森斉さん(62)は厳しい戦いだった。結果を待つばかりだった各陣営は情報確認や支持者への対応に追われ、「仕方がない」と空を見上げた。

 

■古川氏「虚心坦懐に」

 

 佐賀2区の自民前職古川康さん(59)の武雄市の事務所は、唐津市の開票が23日に延期されたため、午後8時ごろに集まった支持者は10人程度にとどまった。この時間に事務所に現れた古川さんは「こんな経験をする候補者はいないだろう。虚心坦(たん)懐(かい)に明日を待ちたい」と話した。

 空席のいすが並んだ事務所で、古川さんは「急にやることがない延長戦になった。歴史的瞬間に立ち会っている思い」と開票が延期になった心境を述べた。「自分で票読みはしていないし、考え始めるときりがない」と事務所を後にした。

 陣営には午後2時すぎに「開票延期」の情報が入り、唐津市選管などへの情報確認に追われた。「離島以外の開票はできないのか」という声も上がる中、「地元で大票田の唐津の票が開かないのなら当選判定も難しい」と、事務所には23日に集まるよう関係者に連絡した。

 午後11時45分ごろ、唐津市以外の開票が終わり、大串さんが1万7966票リードしていることがテレビで判明。大場芳博選対本部長は「予想以上に食われている」と厳しい表情で語った。

 

■大串氏「心一つ見守る」

 

 佐賀2区の大串博志さん(52)の陣営には22日午後1時ごろ、「離島から投票箱が送れない可能性が出ている」という情報が入り、選管への問い合わせや関係先への連絡など慌ただしく対応に追われた。

 事務所では、投票が終了する午後8時ごろから支援者が駆け付け、約100人が開票状況を見守った。総括責任者の田中源一さんは「蛇の生殺しみたいな感じで、明日まで不安が消えない。唐津は相手の地元なので、今日のリードが重要になる」と強調した。

 事務所には開票状況が随時、張り出された。市や町の得票で大串さんの票数が上回っていると大きな拍手が湧き、「予想以上」「前回は敗れた市で上回った」と声を弾ませた。午後11時45分ごろ、事務所に現れた大串さんは「胸を焼きながら開票結果を見守ってきた。皆さんが温かく支えてくれたのが数字に表れている。明日、また心を一つにしたい」と支持者に感謝した。

 初日は約1万8千票差でリードしている。後援会副会長の桑原允彦さんは「候補の努力と、支援者が一生懸命になって運動した成果がここまでは出ている。この勢いが唐津にも届いてほしい」と期待を込めた。

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