九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の再稼働に関連し、重大事故時の甲状腺被ばくを軽減する安定ヨウ素剤について、佐賀県は18日、原発から半径5キロ圏内(PAZ)だった事前配布の対象を、5~30キロ圏(UPZ)に住む一部住民にも拡大すると発表した。緊急時に受け取りが困難な高齢者や障害者とその家族などが対象で、来年1月13日から配布説明会を開く。

 

 県は避難計画との整合性を検討し、避難時の移動手段がない高齢者や障害者には事前配布すべきと判断し、国や市町と協議を進めてきた。

 配布説明会は玄海町、唐津市、伊万里市で開催する。医師による問診や、薬剤師による服薬指導、飲み合わせの確認などを行い、安定ヨウ素剤を配る。11月1日から2回に分けて事前配布の申請を受け付ける。

 安定ヨウ素剤は国の交付金で既にUPZの人口約19万人の3倍の量を各市町の公共施設などに備蓄している。各市町が11月に発行する広報に案内チラシを折り込み、UPZ全世帯に周知する。

 全国的には福岡県や島根県、兵庫県篠山市、茨城県ひたちなか市などで、PAZ外でも事前配布する自治体が出ていた。10月上旬には反原発団体から全県民への事前配布を求める要請書も出されていた。

 県医務課は「PAZ以外は放射性物質の飛散状況などを見て、地域を区切って国が服用を指示するのが原則」と話し、甲状腺機能低下症やヨウ素アレルギーなど副作用もあることから、これ以上配布対象を広げる考えはないとした。

 問い合わせは県医務課、電話0952(25)7033。

 配布説明会の日程は次の通り。

 玄海町=1月13日、2月4日▽唐津市=1月14日、2月3日▽伊万里市=1月13日、2月4日

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