佐賀労働局が開いた改正育児・介護休業法の説明会。県内企業の関心は高く、2日間累計で経営者ら530人が参加した=佐賀市のメートプラザ佐賀

■佐賀労働局精力的に説明会

 改正育児・介護休業法と改正男女雇用機会均等法が来年1月から施行されるのを前に、佐賀労働局が企業向け説明会などに力を入れている。改正点の一つは、妊娠や出産を理由とする職場での嫌がらせ「マタニティーハラスメント(マタハラ)」防止措置の義務化。解雇など事業主による不利益な取り扱い禁止に加え、上司や同僚からの嫌がらせを防ぐよう、相談窓口の設置などを求めている。

 改正法施行を前に、佐賀労働局が11月に開いた説明会。県内企業から想定の倍近い申し込みがあり、急きょ開催日を追加した。2日間累計で経営者ら530人が参加し、関心の高さをうかがわせた。

 説明会で強調されたのは、マタハラ防止措置の義務化だ。労働局の担当者は、育児休業取得の相談に来た社員と上司のやりとりなど事例を示し、「『休んだら昇進できないよ』『今まで取得した人がいないからあきらめて』はアウト(法律違反)です」と強調。

 「『休まれたら仕事が回らない』『忙しい時期は避けて』といった同僚の言動も同じ」と語り、加害社員が懲戒処分になることを就業規則に明記することなどを促した。

 マタハラが生じる背景には長時間労働の問題もある。佐賀市の学校法人の総務担当者は「特定の職員が休む人の仕事をカバーすると、働き過ぎになって不満が募る。複数で均等に分け合いたいが、これが難しい」と本音を明かす。

 慢性的な人手不足に苦心している福祉施設からも不安の声が漏れる。佐賀市の高齢者福祉施設の担当者は「カバーできるほど職場に余裕はなく、増員したくても来てくれる人がいないのが実情。まずは『忙しいのが当たり前』という職場の雰囲気を変えなければいけないが…」と語る。

 今回の改正法では、派遣労働者については派遣先を事業主とみなし、マタハラ防止措置が求められる。佐賀労働局は「『働きやすい』という評価を受けた企業には、さらに人が集まるようになる。対策にしっかり取り組み、意識を改革してほしい」と助言する。

このエントリーをはてなブックマークに追加