■18人「認知症恐れ」免許返納増加も 

 75歳以上のドライバーの認知機能検査を強化する改正道交法施行から9月で半年になり、佐賀県警は検査の実施状況をまとめた。交通違反をした場合に義務づけられた臨時検査を受けたのは564人で、うち18人が「認知症の恐れあり」と判定された。県内で今年、運転免許証を自主返納する人は過去最多のペースで推移しており、県警は検査の強化が返納の増加につながっているとみている。

 改正道交法では、75歳以上は免許更新時の認知機能検査に加え、信号無視や逆走など18項目のいずれかの交通違反をした場合に「臨時認知機能検査」を受けることが義務付けられた。いずれかの検査で第1分類の「認知症の恐れあり」と判定された人は、速やかに医師の診察を受けなければならない。

 県警によると、3月12日の施行から9月11日までの半年間、県内では694人が臨時検査の対象になり、うち564人が検査を受けた。このうち第1分類には18人が該当した。

 免許更新時の検査も含めると、第1分類と判定され、診察の対象になったのは計270人に上った。認知症と診断された3人の免許が取り消され、81人が受診せずに自主返納した。

 75歳以上に限らず、県内で今年、免許証を自主返納した人は8月末現在で2053人(前年同期比1240人増)に上る。1年間で245人だった2010年に比べると、10倍以上のペースになっている。

 免許を返納した高齢者への支援は増えつつあり、地域によってはタクシーや自治体が運営するバスの運賃割引が受けられる。県警運転免許課の前川直交通聴聞官は「対策の強化が周知され、返納者へのサポートが増えてきたことが自主返納の増加にもつながっている」とみている。

 県警は、返納手続きを家族ら代理人でもできるようにすることを検討している。

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