娘を事故で失った辛さなどを話し、命の大切さを伝える浜崎満治さん=基山町の東明館

中高生を対象にした「命の大切さを学ぶ教室」が5日、基山町の東明館で開かれた。交通事故被害者遺族で講演活動に取り組む浜崎満治さん(56)=大分県宇佐市=が講師を務め、事故死した娘への思いや遺族の辛さなどを通じて、命の尊さを訴えた。

 浜崎さんは2007年、当時高校1年生だった長女奈那さんを交通事故で亡くした。「15歳のメッセンジャー」と題した講演では、事故直後の心情を「自分の力が及ばない絶望の中にいた」「悲しみ以外感じられず亡霊のようにさまよった」などと表現。「自分たちの何がいけなかったのか」と悩んだことも明かした。

 その上で、インターネットで同じように家族を亡くした人たちと交流し、命の大切さを伝える活動に取り組む現状を紹介し、「事故の被害者にも加害者にもならないでほしい」と呼び掛けた。

 全校生徒約500人は講演に聞き入り、それぞれ生命について考えた様子。生徒会長の西澤空希さん(17)は「普段の生活では考えたことがなかった命の尊さについて考える機会になった」と話していた。

 教室は、事故や犯罪被害者の遺族の講演を通して、遺族らのさまざまな痛みに寄り添い、命の大切さを知ろうと県警本部などが開催。本年度は県内の中学、高校合わせて20校で開く計画で、東明館が10校目。

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