往時と変わらない姿で残る葛籠城の空堀。史跡見学会では実際に空堀の中を歩くことができる=鳥栖市牛原町

 鳥栖市の北西部に位置する牛原町・山浦町・河内町一帯には国史跡勝尾城筑紫氏遺跡があります。遺跡の各所には、戦国時代の城跡や屋敷跡などが良好な状態で残り、その山中に長大な堀が残っています。

 西側の安良川から東側の高取山麓にかけて幅約5メートル、深さ約5メートル、長さ500メートル以上という大規模な空堀が2本延びています。南側から攻めてくる敵を防ぐために築かれた空堀ですが、これらを統括するように標高126メートルの地点に葛籠城(つづらじょう)が築かれています。

 この葛籠城や空堀について、築城年代などはっきりした記録が無く謎に包まれています。江戸時代に記された肥前の武将を書き連ねた記録には「勝ノ尾ノ麓ノ城主 嶋備後入道」とあり、筑紫氏重臣であった島氏が城主であったようです。一方、天保10(1839)年に描かれた「瓦門戦地之図」では「ツヅラ古城」とあり、城ではなく筑紫春門の屋敷ではないかと推測されています。また、長大な堀は旧陸軍も関心を持ったようで、昭和10(1935)年に行われた現地調査では「新町附近交通壕ト称スルモノノ図」というスケッチが記録されています。

 11月26日の史跡見学会に参加されませんか。問い合わせは市教委、電話0942(85)3695。

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