10日に閉幕した第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」で、30位台前半を目指した佐賀県勢の天皇杯順位(男女総合得点)は一昨年の和歌山、昨年の岩手に続いて3年連続の43位だった。昨年、一つしかなかった優勝が四つに増えたものの、全体の入賞数はほぼ変わらず。総得点は730・5点で昨年より9点下がった。

 今大会の県勢優勝第1号は、セーリング少年女子420級の鶴田希生・中山由菜組(唐津西高)だった。瀬戸内海の風を見事につかみ最終日に逆転。前年の成年男子470級に続いて同競技は2年連続の日本一となった。若手中心で挑んだバレーボール成年女子の久光製薬スプリングス(鳥栖市)は、層の厚さと圧巻の粘りを見せつけて5年ぶりの栄冠。21日開幕のVリーグに大きく弾みをつける前哨戦となった。

 レスリング勢も躍動した。グレコローマンの成年男子85キロ級で角雅人(自衛隊体育学校)、少年男子60キロ級で小柴亮太(鳥栖工高)がそれぞれ初の頂点。2人を含め、成年と少年の7階級で入賞を果たし、県の総得点に大きく貢献した。

 ボクシング少年男子ウエルター級の成富丈一郎(杵島商高)とアーチェリー少年男子団体、剣道成年女子団体は頂点に一歩及ばなかったが、堂々の準優勝を飾った。

 全体の入賞競技数は前年より一つ少ない19競技。入賞数も前年から一つ減らし39にとどまった。団体競技の不振も響いて総得点を伸ばすことはできなかった。

 県選手団総監督を務める県体育協会の東島敏隆理事長は、佐賀で全国高校総体が開かれた翌年の大分国体(2008年)で県勢が21位と躍進した例を挙げ、「ジュニアの強化がトップ選手の力を押し上げる」と強調。「各競技の底辺拡大の必要性を強く感じた大会だった」と総括した。

 こうした意味からすれば、馬術の成富海(神埼中)、山岳の渡島夏希(成章中)が4位入賞するなど、2023年の佐賀国体での活躍が期待される中学生が出てきたことは収穫だった。

 来年は佐賀国体開催が正式に内定される。大会の盛り上げと成功には地元選手の活躍が欠かせない。6年後の天皇杯獲得を本気で目指すのならば、選手の強化育成をさらに急がなければならない。

県勢入賞者一覧

■1位

【バレーボール】

・成年女子

 久光製薬スプリングス(鳥栖市)

【セーリング】

・少年女子420級

 鶴田希生・中山由菜(唐津西高)

【レスリング】

・成年男子グレコローマン85キロ級

 角雅人(自衛隊体育学校)

・少年男子グレコローマン60キロ級

 小柴亮太(鳥栖工高)

■2位

【ボクシング】

・少年男子ウエルター級

 成富丈一郎(杵島商高)

【アーチェリー】

・少年男子団体 県選抜

【剣道】

・成年女子団体 県選抜

■3位

【レスリング】

・成年男子フリースタイル57キロ級

 田代拓海(福岡大)

・成年男子フリースタイル61キロ級

 嶋江翔也(日体大)

【ボクシング】

・少年男子ライトウエルター級

 木村歩夢(高志館高)

【セーリング】

・成年男子470級

 岡田奎樹・宮口悠大(早大・中大)

■4位

【ハンドボール】

・成年男子

 トヨタ紡織九州レッドトルネード(神埼市)

【馬術】

・少年トップスコア 成富海(神埼中)

【山岳】

・少年女子ボルダリング

 樋口結花・渡島夏希(多久高・成章中)

■5位

【レスリング】

・成年男子フリースタイル74キロ級

 中村百次郎(日体大職)

・少年男子フリースタイル74キロ級

 諏訪間新之亮(鳥栖工高)

・少年男子グレコローマン50キロ級

 谷口将樹(鹿島実高)

【体操】

・成年女子団体総合 県選抜

【柔道】

・成年男子団体 県選抜

【セーリング】

・成年女子スピリッツ級

 宮崎歩美・中山由佳(九州電力・唐津市役所)

【ラグビー】

・7人制成年男子 県選抜

【ホッケー】

・少年男子 伊万里商高

【ボクシング】

・少年男子フライ級 野上翔(杵島商高)

・少年男子バンタム級 西晃(高志館高)

■6位

【陸上】

・成年女子800メートル 陣内綾子(九電工)

・少年男子B走り幅跳び 堤友希(鳥栖工高)

【自転車】

・少年男子スプリント 橋本宇宙(龍谷高)

【水泳・競泳】

・少年男子A400メートル個人メドレー

 松田龍(佐賀学園高)

■7位

【山岳】

・少年男子ボルダリング

 〓本直生・中武凌雅(多久高・佐賀星生学園)

【ライフル射撃】

・少年男子ビームライフル立射30発

 林晃輝(佐賀学園高)

・少年男子ビームライフル立射60発

 林晃輝(佐賀学園高)

【カヌー】

・成年男子スプリント・カナディアンシングル500メートル

 佐藤光(大正大)

【水泳・競泳】

・少年男子B50メートル自由形 大森涼奨(唐津商高)

【アーチェリー】

・少年男子個人 畑瀬隆嗣(高志館高)

■8位

【ウエイトリフティング】

・成年男子94キロ級スナッチ

 松尾淳一(有田工高職)

【馬術】

・成年女子馬場馬術 古賀千尋(久光製薬)

【山岳】

・少年女子リード

 樋口結花・渡島夏希(多久高・成章中)

【なぎなた】

・少年女子演技

 有吉夕妃・塘萌々香(佐賀東高)

【水泳・飛び込み】

・少年男子高飛び込み 神田倫(致遠館高)

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