バレーボール成年女子 5年ぶり3度目の優勝を果たし、笑顔を見せる久光製薬スプリングスの選手たち=愛媛県の伊方スポーツセンター

 【愛媛県で本社取材班】愛媛県などで開かれている第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」で、バレーボール成年女子の久光製薬スプリングス(鳥栖市)は9日、決勝で上尾メディックス(埼玉県)にフルセットの接戦の末、3―2で競り勝ち、5年ぶり3度目の優勝を飾った。
 久光製薬は第1、2セットを落としたが、チーム一丸の粘り強いプレーで逆襲。第3、4セットを奪い返すと、最終第5セットは攻撃陣が奮起して15―9と圧倒した。
 ボクシング少年男子ウエルター級の成富丈一郎(杵島商高)は決勝で惜しくも判定負けしたものの、堂々の準優勝。ハンドボール成年男子のトヨタ紡織九州レッドトルネード(神埼市)と馬術少年トップスコアの成富海(神埼中)は4位入賞を果たした。

=ヒロイン= 5年ぶり頂点 佐賀合宿で成果

 歓喜に沸く応援団を前に、選手たちの目にうれし涙が光った。決勝に臨んだバレーボール成年女子の久光製薬スプリングスが、同じプレミアリーグの上尾メディックス(埼玉県)にセットカウント0―2から鮮やかな逆転勝ち。5年ぶりに女王に返り咲いた。
 昨年の決勝で苦杯を喫した相手に、立ち上がりから苦しめられた。サーブレシーブがセッターに返らず攻撃が単調に。サーブミスも重なり、第2セットは15点しか奪えなかった。チームは国体を若手育成の場として新鍋理沙や石井優希ら主力6人を温存。流れを一気に変える絶対的選手はおらず、敗戦濃厚といった重苦しい雰囲気が漂った。
 ただ、酒井新悟監督は諦めていなかった。2セットを落としても「勝負はここから。流れは引き戻せる」。選手とともに歩む指揮官には「本来の力を出し切っていない」という確信があった。
 チームは今夏、佐賀県内各地で合宿を実施。若手中心の選手たちは必死に厳しい練習を乗り越えた。リーグ戦と違い、トーナメントの国体は初戦から決勝まで4日連戦。試合後半、疲れの見え始めた相手に対し、久光の選手たちには十分に余力が残っていた。
 優勝を決め、大粒の涙を流した栄絵里香主将は「夏合宿で佐賀のみなさんには、家族のように助けてもらった」と感謝し、「優勝という結果で恩返しができてよかった」とはにかんだ。
 2週間後に開幕するプレミアリーグに向け、「これを自信にもっと上を目指そう」と酒井監督。若手が育ち、2年ぶりのリーグ王座奪還を目指すチームには最高の前哨戦となった。

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