パレードの先頭を、楽しげな音楽を打ち鳴らしながら進む「バンドワゴン(楽隊車)」。その音色に人々が引きつけられる現象を「バンドワゴン効果」と呼ぶ。選挙で優勢と伝えられた側に、有権者がなだれを打って殺到する状況を指す。勝ち馬に乗る心理である◆全く逆の現象は「アンダードッグ効果」と呼ばれる。アンダードッグは負け犬のことで、厳しい戦いにあえぐ姿に思わず肩入れしたくなる心理、こちらは判官びいきというわけだ◆安倍晋三首相が解散に打って出た衆院選は、短期決戦とあって目まぐるしく情勢が動く。小池百合子都知事の希望の党の参戦で、民進党はバラバラに。いったんは「しがらみ政治打破」のスローガンの下に、なだれを打つかと思われた。が、弾き出された枝野幸男元官房長官がリベラル系の立憲民主党を立ち上げて、大きく3極に落ち着いた◆保守対決を軸にリベラルが加わり、それぞれの違いがくっきりとしてきた。次の焦点として小池氏が自ら出馬するかが散々取り沙汰されたが、タイムリミットとみられていた、きのうの都議会閉会後も動きはなく立ち消えか◆有権者としては勝ち馬に乗るか、判官びいきといくか。いやいや、安易に投ずるわけにはいかない。安倍首相ではないが、なんせ「国難」のかじ取りを委ねる政権選択選挙なのだから。(史)

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