佐賀大学芸術地域デザイン学部の専門科目「世界の中の肥前陶磁器」のガイダンスで語る佐賀新聞社の中尾清一郎社長=佐賀市の本庄キャンパス

 佐賀大学芸術地域デザイン学部の新設科目「世界の中の肥前陶磁器」の講義が4日開講し、佐賀新聞社の中尾清一郎社長が担当講師(非常勤)として登壇した。産業としての有田焼が低迷する一方、美術として無くしてはいけない伝統と美意識があることを挙げ、「芸術と経済、ものづくりと商業主義は表裏一体」との問題意識を提起した。

 科目は、学部に「有田セラミック分野」を設ける際、地域と意見交換する手法を取り入れた講義として新設した。「世界や地域の芸術、焼き物に詳しい」(田中右紀教授)として中尾社長を起用した。2年生以上を対象に後学期(10~3月)に15回開講する。

 初回はガイダンスとして自身が触れてきた美術や建築、音楽を紹介し、学生11人に加え、佐賀共栄銀行の二宮洋二頭取も聴講した。中尾社長は「歴史的、文化的背景も含めて見ていくことで新たな発見や知見が得られる」と強調した。

 芸術表現コース有田セラミック分野2年の林瑛里子さんと向窪梨乃さんは「世界のいろんなところに行って美術に造詣が深いと思うので、そうした経験を踏まえた講義を期待したい」と話していた。

 11月に脳科学者茂木健一郎氏による特別講義、12月には世界初の陶板名画美術館の大塚国際美術館(徳島県)への見学も計画している。

このエントリーをはてなブックマークに追加