佐賀市議選立候補予定者の事務所開きでガンバロウ三唱する衆院選の佐賀1区立候補予定者=9月下旬、佐賀市内

 大票田の佐賀市がある衆院選佐賀1区は、10日公示の2日前に市議選が始まる日程で、互いの選挙準備や運動の不安材料となっている。市議たちは自らの選挙で手いっぱいになる一方、小選挙区の陣営は重要な実働部隊を欠くことになり「マイナス効果を最小限にするしかない」と現態勢でやりくりしながら準備を急いでいる。

行ったり来たり

 「いつものように協力をお願いできないし、手足をもがれたような気分」「スタッフが足りないが、できる範囲でやるしかない」。衆院選の準備に追われる前職の岩田和親、原口一博の両陣営幹部は、市議選で「かなり影響が出ている」と口をそろえた。

 衆院選は10日公示―22日投開票、市議選は8日告示―15日投開票で、選挙期間が一部重なる。

 組織戦を中心に支持を固める岩田陣営は、通常なら市議が窓口となって各地でミニ集会などを開くが「今回は簡単にお願いできそうにない雰囲気」。佐賀市では市議選候補者と一緒に地域を回り、相乗効果を期待しているが、「こちらの支持ばかり訴えれば邪魔になるだろうし、バランスが難しい」と苦慮する。

 対する原口陣営では、原口氏と同級生で秘書も務めた新人が市議選に出馬を予定。前回も届け出の手続きや資金管理などの選挙事務を一手に担っていただけに、カバーするのはたやすくない。両者の選挙を手伝う同級生は「行ったり来たりで体力的にきつい」とこぼし、党名を書き換えるなど異例の作業に夜遅くまで追われる。

 

有権者への名前定着も不安

 

 市議選は36議席を43人で争う混戦模様。ある現職市議は「自分が市議会に戻るのが最優先だ」と語り、衆院選立候補予定者の事務所開きにも顔を出さなかったという。「これだけ候補者がいる中で、衆院選の支持までお願いすれば名前を間違われかねない」と警戒する現職市議もいる。

 ある衆院選の陣営幹部は「43台の選挙カーの中に入っていけば目立たない」と話し、市議選が終わる16日以降に佐賀市を重点的に回る戦略を描く。ただ、この時期も市議には当選証書の授与式や選挙運動収支報告書の提出などの事務作業が残る。市議の一人は「実質的には衆院選で動くことはできないだろう」。

 一方、1区から出馬する共産新人の上村泰稔氏の陣営は、本人が市議選の立候補予定者と共に市内を回り、相乗効果を狙う。「政治への関心が高まっており、投票率が上がればプラス」と好意的に受け止めている。

このエントリーをはてなブックマークに追加