妙見神社に奉納されている亀の石像=唐津市藤崎通

 唐津市藤崎通の丘の上に妙見神社がある。「妙見」とは北辰(北極星)に通じていて、主に西日本に多く分布している。

 妙見神社の由緒によると、「妙見とは北辰妙見の菩薩の略称である。北辰・北斗七星信仰として中国から伝来した菩薩で、奇端の霊徳始現する神であるため妙見とされた」とし、「この神を祭れば災厄を免れ長寿富貴に恵まれると言われ、奈良時代から平安時代にかけて庶民の間で親しまれた。延暦年間(782~807年)には熱烈な信仰が記録されている」とある。

 北辰は北極星の指標となる指極星として古来より重要視されてきた。海に関わる人々が多かった唐津ではなおさらだったであろう。今週末の7日には御鎮座1300年大祭が行われる。

 ところで中国神話で天の四方をつかさどる霊獣(四神=青龍、朱雀、白虎、玄武)のうち、北辰は亀に蛇が巻き付いた玄武であり、妙見神社境内には亀の石像が奉納されている。

 九州で有名なのは熊本県八代市にある妙見宮である。毎年11月22、23日に行われる八代妙見祭には、獅子舞や武者行列、傘鉾などとともに「亀蛇(きだ)」が行幸行列に参加する。

 唐津くんちの曳山(やま)で亀といえば3番曳山・材木町の「亀と浦島太郎」を思い浮かべる人も多いだろうが、一説によるとこの曳山は八代妙見宮の亀蛇を参考にして製作したと言われている。

 昨年、ユネスコの無形文化遺産に「唐津くんちの曳山行事」と「八代妙見祭の神幸行事」が一緒に登録された。ここにも奇縁を感じる。

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