10日公示の衆院選で、民進党から出馬予定だった佐賀1区の原口一博氏(58)と2区の大串博志氏(52)が3日、小池百合子東京都知事が率いる新党「希望の党」から公認を受けた。県内は自民対希望の保守対決を軸に、共産を交えた三極による選挙戦の構図が固まった。

 

 原口、大串両氏はこの日までに民進党に離党届を提出し、希望の党の政策協定書にサインした。原口氏は神埼郡吉野ヶ里町で開いた座談会で希望の公認を報告し、「民進党の力では残念ながら政権交代できない。涙をのんで城を明け渡し、安倍政権をここで止める」と訴えた。「党が変わっても、31年間続けてきた政治家としての主張が変わることはない」と強調した。

 政調会長として政策立案の中心的役割を果たしてきた大串氏は、希望の政策協定書について「内容は民進党の主張と大きく変わらず、基本的な一致点は見いだせる」との見解を示した。安全保障政策では「安保法制を憲法に沿って適切に運用する、つまり憲法に反してはならないということで、不断に見直すともしている。民進党の指摘と重なる中身だ」と説明した。

 民進党県連の園田泰郎代表代行は公認の知らせに安心した様子で、「これで態勢が整った。選挙事務で間に合わない部分があるかもしれないが、全員一致してやる」とし、両氏が当選することを前提に「県連も希望に移行することになると思う」と話した。

 両者と激突する自民党の候補予定者は「小池旋風」の影響を計りかねている。1区の岩田和親氏(44)は「構図がやっとはっきりした。自分の訴えを貫いて戦うしかない」。無党派層の動きを警戒しつつ、「少し熱は下がってきた感じはするが、正直やりにくい」。

 2区の古川康氏(59)は「安保法制に反対したことをはじめ、これまで国会で主張してきたことと異なる政策を掲げる希望から立候補することの整合性を説明する必要があるのでは」と指摘。「判断は有権者がする。私は政策を愚直に訴えていく」と語った。

 当初、民進との野党共闘を模索していた共産陣営。1区の上村泰稔氏(52)は「希望は安倍政権の補完勢力。改憲か護憲かに集約される選挙になるのでは」と分析した。2区の大森斉氏(62)は両氏の希望入りは「今まで野党共闘に期待してきた市民への裏切りだ」と厳しく批判した。1区は幸福実現党の新人中島徹氏(43)も出馬の準備を進めている。

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