通学中の高校生らに手を振る立候補予定者=28日午前8時ごろ、佐賀市与賀町交差点

 18歳選挙権が導入されて初めて実施される10月の衆院選。政権選択の様相を呈してきた選挙に臨む佐賀県内の10代の若者は、突然の衆院解散から野党再編と目まぐるしく動く政局に戸惑っている。本会議で解散詔書が読み上げられた後の万歳に「何で?」「任期を全うしなくてもいいの?」。素朴な疑問も尽きない。受験勉強や仕事にも追われる中、投票先を見極める難しさがある。

 

 「選挙には興味があるし、初めての1票を大事にしたいけれど、何を判断材料にすればいいのか分からない」。佐賀女子短大1年の牛丸史菜さん(19)=多久市=は戸惑い気味に話す。

 昨年夏の参院選は、選挙権年齢が引き下げられて初の国政選挙だった。同級生の間でも政治が話題になったが、今回は突然すぎて「政治の話は全く出てこない。解散の話題といえばSMAPくらい」。

 衆院が解散された28日、本会議で議長が解散詔書を読み上げると、空席の目立つ議場から万歳三唱と拍手が湧き上がった。致遠館高3年の高取草太さん(18)=神埼市=は、その様子をニュース映像で見て「突然の解散で批判されているのに、何でみんな万歳しているんだろう」と違和感を覚えた。

 衆院議員の任期が軽んじられているようにも思えてならない。「なぜ今、解散しなければならないかが理解できない。4年の任期を全うするのも大事なことでは」。投開票日の10月22日には模試があり、「投票に行かない同級生もいるのかなあ」とこぼす。

 会社員の肥田木(ひだき)直之さん(18)=鳥栖市=は今春、入社したばかり。「仕事を覚えるので精いっぱい。正直、政治に関心はない」と素っ気ない。

 ただ、「経済は良くなってきていると思うし、(就職先を選ぶときの)求人が多かったから評価している」と、政策を身近に感じるようにもなってきた。「いろんな主張や演説を聴いて、職場の先輩とも話しながら、共感できたところに1票を投じたい」と話す。

 今春から唐津市役所で働く泉京太郎さん(18)は公務員という仕事柄、消費増税の使い道が気になっている。「本当に自分たちのために使ってくれるのか。増税はできればしてほしくない」と不安を漏らし、「若い世代のために子育てしやすい環境づくりに取り組んでほしい」と注文する。

 「ずっと選挙に行きたいと思っていた。絶対に1票を生かしたい」と、選挙に期待する白石高3年の永尾友良さん(18)=武雄市=は、野党再編に注目する。小池百合子都知事が率いる新党「希望の党」に対しては「保守政党がもう一つ増えたのかと思ったら、民進党から合流したりして色がまだはっきりしない」。冷静に見定めるつもりだ。

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