衆院解散から一夜明けた29日、佐賀県内の各立候補予定者は超短期決戦に向け、本格的に動き出した。民進党の候補者が「希望の党」から出馬する見通しとなり、一気に政権選択の様相を帯びる。民進党関係者は慌ただしく対応を協議、政権を担う自民党の予定者は先の読めない“突風”に危機感を強めながら選挙区内を奔走した。

 民進党県連は常任幹事会を開き、1区に前職原口一博(58)、2区に前職大串博志(52)の両氏が希望の党から出馬することを了承した。2人は10月10日の公示日までに民進を離党する方針だが、選挙態勢は変更しない。会合で反対意見は出なかったという。

 「大きな塊を作って安倍さんを止めるためにありとあらゆることをやる」。原口氏は鳥栖市で開いた国政報告会で、政権への対決姿勢を鮮明にし、小池百合子東京都知事の写真をホワイトボードにはって、支持者に経緯を説明した。

 大串氏は、嬉野市で開かれた自治労県本部の定期大会で、希望の党からの出馬に「内心、葛藤があったのは事実」としながらも、政権打倒へ向け協力を訴えた。社民党の吉田忠智党首も来場し、県連が棚上げしたものの一度は推薦する方針だった事情を踏まえ、「自民、公明の議席を減らすため、1区は原口さん、2区は大串さんに力強い支援を」と呼び掛けた。

 「正直面食らったが振り回されてもしょうがない」。1区から出馬する自民前職の岩田和親氏(44)は、読みづらい新党の動向に危機感を抱きながら、議員バッジを党のバッジに付け替えて街頭に立った。行き交う車に手を振った後、敬老会などをはしごした。

 自民前職で2区の古川康氏(59)は政見放送の撮影後、唐津市内の行事に出席するなど支持固めを急いだ。希望の党については「相手のことを考えたらきりがない。自分がやるべきことをきちんとやる」と述べ、民進党の合流に関しても「判断は有権者がする」。

 共産党から1区で出馬する上村泰稔氏(52)は佐賀市議選の候補者と共に街頭で支持を訴え、2区の大森斉氏(62)は武雄、嬉野両市の11カ所でマイクを握り「自民党の屋台骨を担った人たちと一緒になるのは国民への裏切り。共産党はぶれずに戦う」と指摘した。幸福実現党から1区で出馬する中島徹氏(43)は佐賀市を回った。

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