【ニューヨーク共同】米核問題専門家ジェフリー・ルイス氏は28日までに、北朝鮮が東部咸興(ハムフン)の化学繊維工場で秘密裏に長距離弾道ミサイル用の燃料を自主製造している可能性があるとの調査結果を公表した。専門家の間では、北朝鮮はこれまでこの燃料をロシアや中国からの輸入に依存しているとみられてきた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、核問題に詳しいマサチューセッツ工科大(MIT)のバイピン・ナラン准教授は、自主製造が事実であれば、核・ミサイル開発を断念させるため北朝鮮の支援国に科されている制裁はほとんど効果がなくなると指摘している。

 ルイス氏らは衛星写真や北朝鮮から亡命した元政府関係者の証言、同種燃料を製造する際に発生する極めて毒性の強い廃水の処理方法に関する北朝鮮政府の技術論文などを分析。咸興の工場でUDMHと呼ばれるミサイル用燃料が製造されている疑いがあると判断した。

 米国家情報長官の報道官ティモシー・バレット氏も同紙の取材に「北朝鮮が示してきた科学技術能力を考えると、おそらく自国でUDMHを製造できる」と話している。

 国連安全保障理事会は弾道ミサイル関連物資に当たるとして、UDMHを禁輸対象に指定しているが、ルイス氏は北朝鮮が既に必要な量のUDMHを貯蔵している可能性が高いとしている。【共同】

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