全国の公証役場で作成され、データベースに登録されている「公正証書遺言」が今年に入って累計200万件を超えたことが29日、日本公証人連合会(日公連)への取材で分かった。法定相続人らが親などによる遺言の有無を確認するのに利用され、照会件数は年々増えている。

 公正証書遺言は、裁判官や検察官出身の公証人が作成する遺言書。自筆の遺言書と違い、法律的な不備で無効になる心配がなく、原本が公証役場に保存されているため破棄や改ざんの心配がないのが特徴だ。2016年には約10万件が作成された。

 日公連は1989年以降、公証役場で作成された全ての遺言をコンピューターに保存し、全国どこの役場でも無料で検索できるようにしている。

 サービスを利用できるのは、遺言者が生きている間は本人のみ、死亡後は法定相続人や遺産の贈与対象に指定された人など。遺言の有無のほか、作成した日付や公証役場を知ることができる。ただ、内容を知るためには原本が保管されている公証役場で謄本を請求する必要がある。

 遺言者が公正証書遺言の存在や保管場所を知らせないまま死亡した場合に法定相続人が照会するケースが多く、自筆の遺言が残されているものの生前に話していた内容と違っていたケースなどで利用されることもあるという。16年には約1万5千件の照会があった。

 日公連は10月1日~7日の「公証週間」に合わせ、遺言などに関する無料電話相談を実施する。電話番号は03(3502)8239。受付時間は午前9時半~正午と午後1時~4時半。【共同】

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