袴野の面浮立。今年も9月23日に奉納される

 貴船神社は、東川登町袴野の古志喜川の川端にあります。

 元亨元(1321)年、武雄一帯は未曽有の干ばつに見舞われました。そこで武雄領主11代後藤光明が武雄神社や黒髪神社に雨乞い祈願をしたところ、武雄神社下宮から「山城国貴船神社を勧請して祈らば霊験たちまちなるべし」との神託があったとされます。

 現在の京都市右京区に鎮座する貴船神社の祭神は、古くから祈雨の神として信仰されていました。その分霊をまつり雨乞いをしたところ、雨が降り、領内は潤され、作物は生気を取り戻したと伝えられます。それ以来、地区の風雨の神として尊崇されています。

 こうした勧請の経緯は、明和元(1764)年建立の貴船神社の鳥居に銘刻されています。

 現在、貴船神社には風願成就として、秋の彼岸に「袴野の面浮立」が奉納されています。鬼の面を付けて踊る面浮立は、戦勝祝いを起源とする説もありますが、本来は雨乞いや魔を払い災いを去り福を招く踊りと考えられます。

 明治39(1906)年に塩田町大草野(江戸時代は武雄領の一部)から師匠を招いて導入されました。五穀豊穣、家内安全を祈念するこの芸能は、武雄市の重要無形民俗文化財に指定されています。

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