長崎ルートの整備方針について議論した与党検討委員会=東京・永田町の衆院第2議員会館

 九州新幹線長崎ルートの整備方針を決める与党プロジェクトチームの検討委員会は27日、フリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)の導入を前提とする現行計画を見直し、全線フル規格化やミニ新幹線を含めた議論を始めた。国は年度内に投資効果や費用について検討結果を報告する。FGTの開発自体は続けられるが、関係者によると、長崎ルートへの導入は事実上、検討から外れる見通し。

 委員会は、全線フル規格とミニ新幹線、FGT導入の3パターンに関し、国土交通省に対して比較選択の判断に必要な数字を示すよう求めた。

 検討項目は、費用や投資効果、着工までの期間や着工後の工期、並行在来線の取り扱いなど。委員からは佐賀、長崎の地元負担の見積もりも試算するよう声が上がった。国から年度末をめどに報告を受け、佐賀、長崎両県やJRなどの関係者ヒアリングを経て、速やかに一定の結論を得るとした。

 FGTについては、7月の技術評価委員会の評価に基づき、車軸の摩耗対策として、メッキを厚くするなどした新たな台車を造り、検証を進める。一般の新幹線に比べて2倍前後かかるとされたコストに関しても削減を目指すとした。

 ただ、関係者によると、FGT開発は他路線への活用を視野に入れた普遍的な色合いになり、長崎ルートへの導入は事実上、検討から外れるという。

 松山政司委員長が入閣したため、今回から山本幸三(衆院福岡10区)前地方創生担当相が委員長に就任した。会合後、取材に応じた山本委員長は、フル規格の検討では「ルートは決め打ちしていない。佐賀空港を通したらどうかという話もある」と述べ、いくつかのパターンで試算する考えを示した。解散前日の開催となった点に関し、「選挙で空白をつくらず、事務的な検討を進めるため、最大限の努力をした」と強調した。

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