民進党、社民党、連合佐賀の関係者の会合。衆院選の協議は見送られた=佐賀市

 民進党が新党「希望の党」との合流も視野に連携へ向けた動きが急速に進み、佐賀県内の野党に衝撃が走った。衆院選への準備は中断を余儀なくされ、社民党県連は1、2区で民進の現職2人を推薦する方針を棚上げした。野党の流動化に困惑が広がり、市民団体が調整に乗り出した野党共闘も混沌(こんとん)とした情勢になった。

 解散を翌日に控え、民進の原口一博党副代表、大串博志前政調会長は東京で同僚議員らと会談を重ね、情報収集などに当たった。原口氏は夜、インターネットテレビに出演し「(合流や統一名簿など)まだ何も決まったわけではない」と語った。

 民進党県連の関係者によると、中央の動きに関する情報は全く入っていないという。総合選対本部長の園田泰郎代表代行は「お手上げ状態。党名でさえ変わるかもしれず、今の選挙態勢を全体的に見直す可能性もある」と戸惑う。ただ、「執行部の安倍1強を何とか打開したいとの志は認めざるを得ない。今後の展開は不透明だが、状況を見守るしかない」と注視する。

 民進党県連と支持団体の連合佐賀、社民党県連の3者で27日、衆院選の会合を佐賀市で開いたが、民進の動きを受けて流会になった。連合佐賀は既に民進の現職2人の推薦を決めており、青〓直会長は「まさかのまさか。安倍政権に対峙(たいじ)するのは理解できるが、政策も分からないのに一緒にやるのはどうか。ただ、2人を応援する以外の選択肢はない」と支援方針は変わらないとした。

 民進2人の推薦を確認していた社民党県連の徳光清孝幹事長は「寝耳に水の話で、推薦は凍結。もう政策をすり合わせる時間的余裕はない。2人を応援する形にはなるだろうが、希望の党の動きは社民の比例にも影響を及ぼすので警戒している」と不快感を示した。

 共産党県委員会の今田真人委員長は、野党共闘は引き続き推進する意向を示しつつ、「これまで出てきた新党と同じように、小手先のやり方で猫だましとも言える。民進党も憲法を守る大義を投げ捨てるのか」と批判した。

 市民連合さがは27日、佐賀市で民進、共産の両党の関係者も出席して会合を開き、28日から改憲反対や安保法制の白紙撤回などの要望書を野党各党に提出し、共闘を働き掛けることを決めた。畑山敏夫代表は「希望の党が安倍政治の流れを断ち切り、野党再編に立つのであれば応援する価値はある。候補一本化が野党に効果的なのは明らかで、一気呵成(かせい)にやらないといけない」と力を込めた。

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