佐賀大学農学部の附属研究機関に所属していた40代男性教授が、交通費を架空請求するなどして、大学や地方自治体などが配分する研究費61万円を不正使用していたことが分かった。車で移動したにもかかわらず、公共交通機関を利用したと偽って請求するなどして一部を私的に流用していた。教授は今年3月末に自己都合で退職している。

 佐賀大によると、教授はアグリ創生教育研究センターの唐津キャンパス(唐津市)に勤務していた当時、2012年9月から16年2月までの5回の県外出張で交通費を架空請求し、計59万円を不正に受給した。支給対象にならない学生19人分の交通費に充当した。

 これとは別に16年8月には、学生がインターンシップで借りた部屋に宿泊したものの、2泊分の宿泊代1万6千円を請求した。学生との食事代に充てていたため、私的流用と認定した。

 今年1月に「不正使用の疑いがある」との通報が農学部にあった。学内の調査委員会が9月26日に調査結果をまとめ、教授は事実関係を認めているという。

 退職金凍結などの処分を懲戒審査委員会で審査する。研究費の弁済も求める。

 大学は再発防止策として遠隔地の部署を重点的に調査し、研究費の適正な運用を徹底させる。財務部は「勤務先は教職員も少なく、外部からの目が届きにくい閉鎖的な環境になっていた。学生も含めてコンプライアンス(法令順守)の意識を向上させたい」と話している。

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