広島東洋カープ・緒方孝市監督

手ぶりを交えながらコーチ陣と話をする緒方孝市監督(右から2人目)=宮崎県日南市の天福球場

紅白戦を見守る緒方孝市監督(手前)=宮崎県日南市の天福球場

 神懸かった勝負強さで昨年、25年ぶりにセ・リーグを制した広島東洋カープ。今年期待されるのは、1979~80年以来となるリーグ連覇、さらには33年ぶりの日本一だ。チームを率いる緒方孝市監督(48)=鳥栖市出身=は「追われる立場となり、厳しい戦いになるのは間違いない。挑戦者の気持ちを忘れずに一戦一戦を勝ちきりたい」と決意を語る。

 86年にドラフト3位で鳥栖高から広島に入団。以来、選手-コーチ-監督と、広島一筋でプロ野球人としてのキャリアを築いてきた。この間、95年から3年連続盗塁王など、選手として結果を残してきた。

 しかし、監督1年目の一昨年は「とにかく苦しかった」という。メジャーリーグから元エースの黒田博樹が復帰、ファンの期待が膨らむ中で「1点を競り合うような接戦を落とすことが多かった」。結果、69勝71敗3分けと負け越し。3年ぶりのBクラスに転落した。

 それが、2年目の昨季は一転した。黒田、新井貴浩の両ベテランを中心にチームは一つにまとまり、交流戦から快進撃。2試合連続サヨナラ本塁打など「神ってる」活躍を見せた鈴木誠也ら若手も台頭し、2位巨人に15ゲーム以上の大差を付けて圧勝した。

 何が変わったのか。「1点欲しいところで、どう点を取るのか。逆に相手が1点が欲しいときにどうやってしのぐか。目指した野球がチームに浸透し、選手一人一人がそれを実現してくれた」

 球団史上最高の89勝。さらに45試合の逆転勝ちは、強烈な勝負強さを印象付けた。

 ただ、完璧な1年ではなかった。日本シリーズでは日本ハムに逆転負け。「最後まで勝ち抜いて笑って終われず、悔しさが残った」

 3年目の今年、求められるものはさらに大きくなる。だが「目指す野球をしっかりとやるだけ」と、どっしり構える。「ファンの期待は当たり前。その期待を全部背負って、日本一を目指したい」。頂点を見据えた戦いはもう始まっている。

■緒方 孝市(おがた・こういち) 鳥栖高から1986年にドラフト3位で広島に入団。95年から3年連続で盗塁王に輝き、ゴールデングラブ賞を5度受賞。広島一筋で09年に現役を引退するまで1506安打を放ち、走攻守そろった外野手として活躍した。引退後は広島で打撃コーチなどを務め、14年10月に一軍監督に就任。2年目の16年に25年ぶりのリーグ優勝を達成した。通算成績は、1808試合出場で打率2割8分2厘、241本塁打、725打点、268盗塁。48歳。

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