埼玉西武ライオンズ・辻発彦監督

埼玉西武ライオンズ・辻発彦監督

円陣の中心で見せた厳しい表情の辻発彦監督(中央)=昨年11月、宮崎県日南市の南郷スタジアム

真剣な表情でバットを握ってみせる埼玉西武ライオンズの辻発彦監督=宮崎県日南市の南郷スタジアム

 埼玉西武ライオンズの辻発彦新監督(58)=佐賀市出身=に託されたのは、ズバリ「常勝軍団復活」だ。堅守巧打の名二塁手として黄金期の西武を支えた指揮官は「やるからには優勝を目指す。いい結果を出すために、一戦一戦を必死で戦う」と闘志を燃やす。

 佐賀東高出身の辻監督は、社会人野球を経てドラフト2位で西武に入団。広岡達朗、森祇晶ら名将の下で球界を代表する二塁手に成長し、9回のリーグ優勝、6回の日本一を経験した。「25歳でプロ入りし、この球団で基本を鍛えてもらった。プロとしての原点」と西武への思いは強い。

 それだけに、この3年連続でBクラスに低迷するチームの現状を「何かが足りない証拠」と厳しく指摘する。

 「ここで1点取れれば、ここで守り切ればという場面で、それが実行できていなかった。そこをまず何とかしないと。選手の意識を変えていかなければならない」

 戦力的には「先発投手陣の数が足りない」ものの、打線はメヒア、中村剛也らを擁し、昨季のチーム本塁打128本はリーグ1位。「野手には長打力や足のある選手がいる」と評価し、チームづくりについて次のように語る。

 「ホームランだけでは試合には勝てない。流れの中でプレーとプレーをどうつなぐのかが大切。ノーヒットでも1点取れるのが野球。投打のバランスが大事だ」

 昨秋、宮崎県で開いたキャンプでは、自ら選手たちに声をかけて細かい連係を確認した。初の1軍監督に「正直、不安もある」と言いながら、「長年お世話になったライオンズに恩返しをする絶好の機会」と意欲がみなぎる。

 「一試合一試合、選手たちが『勝つために自分に何ができるのか』を考えて戦い、一つずつ勝利をもぎ取っていけば、秋にはいい位置にいられると思う」

 2008年以来となる9年ぶりのリーグ優勝、さらにその先の日本一へ。今春、力強く第一歩を踏み出す。

■辻 発彦(つじ・はつひこ) 佐賀東高から社会人野球の日本通運を経て1984年にドラフト2位で西武に入団。二塁手として9回のリーグ優勝、6回の日本一に貢献した。93年に首位打者を獲得。ゴールデングラブ賞には8度輝いた。96年からヤクルトでプレーし、99年に現役を引退してからはヤクルト、横浜(現DeNA)、中日でコーチを務めた。通算成績は、1562試合出場で打率2割8分2厘、56本塁打、510打点、242盗塁。58歳。

このエントリーをはてなブックマークに追加