届いた手紙やはがきを読みながら笑顔を見せる福岡さん(右)と秋田響花さん=佐賀市大和町の小中一貫校松梅校

二本松市の仮設住宅を訪れ、避難者と記念撮影した松梅校中学部の生徒たち=2014年(提供)

 佐賀市大和町の小中一貫校松梅校が、福島県二本松市の仮設住宅で暮らす高齢者へ手紙や名産の干し柿を送る活動を5年間続けている。地震発生翌年の2012年9月から始め、14年には5人の生徒が現地を訪れるなど交流を深めてきた。仮設住宅で暮らす被災者は「忘れずにいてくれることが本当にうれしい」と喜んでいる。

 浪江町は福島県最東端にある町で、地震による津波で大きな被害を受けた。原発事故発生以降、一部は帰還困難区域に指定され、2月末時点で2万812人が避難している。

 11年の震災発生後、当時の中学部3年生が励ましの手紙を送ろうと企画。原裕樹教諭(55)の大学時代の友人がいた縁で、手紙は浪江町から避難した人たちが暮らす二本松市の仮設住宅へ送った。以来、名産の干し柿や手紙を送る交流が続いている。昨年12月に送った手紙の返事には「頑張る勇気がわいてきた。ありがとう」「干し柿おいしくいただきました」などと書かれていた。

 14年には、代表の生徒5人が現地を訪問した。3年の福岡麟太郎さん(15)は「津波に耐えた家の中に泥が入り込んでいたり、学校の体育館がぼろぼろになっていたりした」と振り返り、「いつかもう一度、ボランティアとして訪れたい」と話す。原教諭も「行動を起こそうとする子が出てきてうれしい」と喜ぶ。

 二本松市の仮設住宅の入居期限は18年3月まで。入居者は各地の復興住宅や親族の家に移る。藤瀬秀隆校長は「交流はこれで最後になるかも。6年たって震災の記憶は薄れつつあるが、生徒たちは被災地と交流し、思いやることを学んでくれた」と話す。仮設住宅の瀬賀範眞自治会長(67)も「忘れずにいてくれてありがたい。本当に立派な生徒たちだと感心している」と話す。

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